テクノロジーが飛躍的に発展し、社会システムやコミュニケーションのあり方、人々の行動様式をも変えようとしている中で、私たち市民は、自分の身に何が起こっているのか、十分に知ることができないでいます。
インターネットで何かを調べても、SNSでニュースや友だちの近況を確認しても、街を歩いたり買い物をしたりしても、私たちは常に、自分に関するデータを「誰か」に渡さざるを得ないのが現状です。しかし、それがどんな形で誰に渡され、どう使われているのか、当事者であるはずの私たちはほとんど知ることができません。私たちが受け取る情報についても同じです。「自分は自由に生きている」「好きなものを見たり読んだりしている」と感じていても、接している情報は誰かによってあらかじめ選別されたものかもしれません。
自由で豊かな社会を作ってくれると信じていたテクノロジーは、もしかすると私たちの自由を奪い、監視社会を招き、期待とは異なる方向に社会を誘導していく可能性もあるのです。自らが未来を描き、新しい時代のルールを構築していくためには、何が起きているのかを知り、どうあるべきかを考える機会が必要なのは言うまでもありません。しかし、そのために必要な情報を、私たち市民は十分に得られているでしょうか。
とりわけ日本の消費者は、企業や政府に比べて情報量が乏しく、発言力も圧倒的に弱いのが現実です。なぜ、このような不均衡が生じているのか、その要因の一つは、デジタル時代の技術と法の知識を備えた上で、市民の権利を考え、立場を代弁する機関が、日本に存在しないことではないでしょうか。
そのような問題意識から、私たちは、デジタル時代の生活者の権利を考える団体として、IFFを作ることにしました。テクノロジーを自由の制限のために使うのではなく、消費者の権利を守るために使う社会を目指し、以下の分野を中心に、消費者の視点から問題提起をしていきます。
代表発起人 秋山卓司
任意団体: | IFF(Internet Frontier Forum) |
連絡先: | IFF事務局 |
設立: | 2020年2月1日 |
目的: | デジタル時代の消費者の権利を考え、問題提起する |